乗ってみてよかった、という感動があります。比較的、街の郊外に住んでいますが、峠を越えた隣り街に行くのは長距離バスを使いました。市内の通勤や用を足すときなどは自分の車を使いますが、今回は隣り街といえども高い峠越えなので、バスを使いました。
長距離バス独特の大きなフロントガラスと客席の窓からは、雄大な自然が見えました。その緑と深い渓谷の風景がとても
印象的でした。自分で運転しているとそんな自然の様子にうっとりする暇もなくひたすらヘアピンカーブと上り下りのブレーキ操作に忙しくなります。でも、ゆったりとリクライニングシートに座り、目の前の風景を楽しめました。特に、峠を登っていくとき、目の前に見えた崖と崖を縫うようにかけられた橋の橋梁は見事でした。ミニチュアのように見えた橋を行く車は深い谷を一層大きく見せました。
峠を登るときに通ったトンネルも自分で運転するときには味わえないものがあります。普段トンネル内を運転するのは緊張します。両サイドがコンクリートだからです。また、昼に運転するとトンネル内の明るさに慣れきった目の感覚が、トンネルを抜け出たときに一瞬のうちに明るくなり、目がくらむようなスリルを感じます。でも、バスに乗っているとそんな心配もなく、トンネルによってさえぎられた風景とトンネルを出たとき目にはいってくる風景のコントラストがおもしろいのです。そんなことを思いながらあっという間に、目的地に着きました。
時間に制約があって急がなければいけないときはやはりマイカーのほうが便利です。でも、あくせく出かけなくてよいときに、たまに長距離バスを利用してみると普段忙しさにまぎれて見えなかった風景のよさや、それに感動する気持ちのすがすがしさが生まれます。隣町まででしたが、ちょっとした、いい旅をしました。